こんにちは、今回はSteam Deckを半年間使用し、使った感想を記事にしました。
Nintendo Switchに似たデザインと専用のドックがあることで、一見家庭用ゲーム機と混同されがちですが、その実態は全く異なるものなのです。それでは、一緒にこの新しいゲーム体験の世界を探求してみましょう。この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
Steam Deck:結論→買って大満足でした。
この記事の下の方で、Steam Deckの詳細なレビューをしていますが、結論から言えば「買って大満足」でした。
Steamのゲームはもちろん、エミュレーターとしても優秀で、自分が所持しているゲームなら、吸出して遊ぶことができます。
スペックやフレームレートはゲーミングPCやモニターにはかなり劣りますが、家でゴロゴロして使う、外出先や移動中に使うなど、用途を考えて使えばかなり便利なゲーム機です。
パソコンで遊ぶ時は、遊べるまで立ち上げたり、多少時間はかかりますが、SteamDeckなら電源ボタンを押せばすぐにSteamが立ち上がるので、「少しゲームで遊ぼう」という気持ちで遊べます。
そんなSteam Deckをスペックから紹介して、筆者レビューをすぐに読みたい方は、目次から飛んでください。
Steam Deck:スペック
Steam Deckは、そのコンパクトなフォームにも関わらず、普通にPCゲームを遊ぶことができます。
AMDのAPU(CPUとGPUの組み合わせ)を使用しており、PCゲームをスムーズにプレイできます。
その性能は、Switchをはるかにしのぎ、PlayStation 4に匹敵するグラフィック性能です。
Steam Deckのスペック
項目 | 仕様 |
---|---|
発売日 | 2022年12月(日本)2022年2月(米国・EU) |
OS | SteamOS 3.0(Arch) |
プロセッサ | カスタムAMD APU (Zen 2 + RDNA 2) |
CPU | Zen 2 4c/8t、2.4~3.5GHz(最大448 GFlops FP32) |
GPU | 8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz(最大1.6 TFlops FP32) |
メモリ | 16 GB LPDDR5 (5500 MT/s) |
ストレージ | 64GB eMMC/ 256GB NVMe SSD/ 512GB NVMe SSD |
ディスプレイ | 7インチ 1280×800 |
リフレッシュレート | 60Hz Touch Screen |
バッテリー寿命 | 約2~8時間 |
オーディオ | ステレオスピーカー、3.5mmヘッドフォンジャック |
重さ | 約672g |
サイズ | 298mm x 117mm x 49mm |
Wi-Fi | デュアルバンドWi-Fi、Bluetooth 5.0 |
ポート | USB Type-C, MicroSDスロット |
Steam Deckのスペックはその小さな筐体に見合わないほどの魅力を持っています。
カスタムAMD APUは高性能なゲームもスムーズに動かし、16GBのメモリは多数のタスクを同時に処理します。
256GB、512GBモデルは、高速なNVMe SSDストレージは読み込みと書き込みを高速化し、ゲームのロード時間を最小限に抑えます。7インチのタッチスクリーンディスプレイは、ゲームの視覚体験を引き立てます。
Steam Deckは、SwitchやPlayStation 4と比較されがちですが、家庭用ゲーム機は性能に合わせて、ゲームを作られていますが、同じゲームでもPC版は、高スペックを要求されるゲームが多く、Steam Deckでは、PC版基準なのでかなり劣化したグラフィックで遊ぶことになってしまいます。
遊ぶことは出来るんですが、グラフィックや画面性能がどうしても、ゲーミングPCと比べると劣ってしまいます。
Steamは基本PCのゲームなので、グラフィックが綺麗なソフトはとことん、高スペックを要求されます。
Steam Deckは、GTX1050程度の性能と言われていますが、このグラボは2016年ころのものです。
まあつまり、そこまでスペックは高くないよという話です。
豊富なゲームライブラリ:Steamライブラリ
Steam Deckの最大の特徴の一つは、その無限のゲームライブラリへのアクセスです。
既存のSteamアカウントを使用して、自分のライブラリにある全てのゲームをプレイすることが可能です。新リリースから古いゲームまで、Steamライブラリはゲーマーのための宝庫みたいなものです。
使いやすさとカスタマイズ性:コントロールとOSの自由度
Steam Deckは使いやすさとカスタマイズ性を両立させています。トラックパッドとジャイロスコープを組み合わせた操作体験は、手の中での精密なゲームプレイを可能にします。また、完全なLinuxベースのSteamOSを搭載し、ユーザーが好きなソフトウェアをインストールできます。その自由度は、手の中のフルフレームPCを持っているようなものです。
Steam Deckの問題点とは
Steam Deckは確かに革新的なモバイルゲーミングデバイスですが、それでもいくつかの問題点が存在します。以下に、それらの問題点を箇条書きで挙げます。
バッテリー持続時間
- 高性能なゲームをプレイする際、バッテリー持続時間が短くなる可能性があります。公式には2~8時間とされていますが、ゲームの性能要求によって大きく変動します。
エルデンリングだと100%→10%の所要時間
なんと2時間弱。
- エルデンリング 約2時間
- ファイナルファンタジーVIIリメイク 約2時間
サイズと重量
- Steam Deckは携帯ゲーム機としては比較的大きく重たく、ポケットに収まらない場合があります。そのため、持ち運びの利便性が損なわれることがあります。
価格
- Steam Deckのモデルによっては、一般的な携帯ゲーム機よりも高価です。そのため、一部のユーザーにとっては手が届かない価格帯、しかもPlayStation5が余裕で購入出来てしまう金額です。
ゲームの最適化
- 一部の高性能なゲームは、フレームレートや視覚品質を一定程度犠牲にすることでしかプレイできない場合があります。これは、Steam Deckの小型筐体とモバイル向けハードウェアの限界によるものです。また、遊べないゲームも存在します。
エルゴノミクス(人間工学)
- Steam Deckのユニークなデザインにより、一部のユーザーにとっては長時間の使用に適さないと感じるかもしれません。特に、ボタンやスティックの配置が従来のコントローラーと異なるため、慣れが必要となるでしょう。
ストレージ容量
- ゲームの大きさが増え続ける中、特にベースモデルの64GB eMMCストレージでは容量不足を感じることがあるでしょう。MicroSDカードで容量を増やすことができますが、追加の費用が発生します。
これらの問題点にもかかわらず、Steam Deckはモバイルゲーミングの未来を切り開くための大きな一歩と言えます。それぞれの問題点に対処するために、アップデートやアクセサリーが今後登場することを期待します。
まあ、SteamDeck2がそのうち発売されるかなと思います。
Steam Deckの口コミ
Steam Deckを購入した方の口コミをまとめてみました。
PS2も動くのは嬉しいです。ソフトを持っていないと吸出しできないので、
遊びたいゲームあれば今のうちに遊びたいソフト買っておくのが吉
筆者はSteam Deck512GB版を購入。半年使った感想
筆者が購入したSteam Deckは512GB版です。
512GB版の専用ケースです。これが結構大きいサイズでビックリしました。
ペットボトルと比べてもかなりのサイズ感でした。このケース、持ち運びやすいように手さげが付いてました。
任天堂Switch Lightと比較。比較するとかなりの大きさです。
Steam Deckを半年使ってわかったメリットとデメリット
筆者がSteamDeckを半年間使用してわかったメリットとデメリットをお伝えします。
まずはメリットから
次にデメリット
価格と購入方法
まずはモデルごとの比較からです。
※価格は2024年2月時点 今後値上げする可能性あり
ストレージ | 256GBモデル LCD NVMe SSD | 512GBモデル OLED NVMe SSD | 1TBモデル OLED NVMe SSD |
価格 | 59,800円 | 84,800円 | 99,800円 |
プロセッサー | AMD APU CPU:Zen 2 4c/8t、2.4~3.5GHz GPU:8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz APU power:4~15ワット | AMD APU CPU:Zen 2 4c/8t、2.4~3.5GHz GPU:8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz APU power:4~15ワット | ← |
RAM | 16 GB LPDDR5オンボードRAM | ← | ← |
ディスプレイ | 7インチ | 7.4インチ | ← |
リフレッシュレート | 60Hz | 90Hz | ← |
輝度 | 400nit | 1,000ニトのピーク輝度(HDR) 600ニト(SDR) | ← |
重量 | 約669グラム | 約640グラム | ← |
Steam Deck(LCDバージョン)
Steam Deck(LCDバージョン)は、現時点で3つの異なるモデルが提供されています。それぞれのモデルは主にストレージ容量とタイプ、一部の追加機能で異なります。以下にそれぞれのモデルの違いを詳しく説明します:
- 64GB eMMCモデル: これはSteam Deckのベースモデルであり、64GBのeMMCストレージを備えています。eMMCは比較的安価なストレージソリューションであり、低価格モデルを可能にしています。しかし、eMMCはNVMe SSDに比べて読み書き速度が遅いため、ゲームのロード時間が長くなる可能性があります。
- 256GB NVMe SSDモデル: このモデルは256GBのNVMe SSDを搭載しており、eMMCに比べて格段に高速な読み書き速度を提供します。これにより、ゲームのロード時間が短縮され、全体的なパフォーマンスが向上します。また、このモデルには専用のSteam Communityプロフィールバンドルも付属します。
- 512GB NVMe SSDモデル: 最上位のモデルは512GBのNVMe SSDを搭載し、最大のストレージ容量と最高のパフォーマンスを提供します。さらに、高速なUHS-I MicroSDカードスロット、プレミアムアンチグレアエッチングガラス、専用のキャリングケース、専用のSteam Communityプロフィールバンドル、専用の仮想キーボードテーマが付属します。
これらのモデルは全て、AMDのAPU、16GBのLPDDR5 RAM、7インチのタッチスクリーンディスプレイ、完全なゲームコントロールセット、LinuxベースのSteamOSを共有しています。
Steam Deck(OLEDバージョン)
まず、Steam Deck OLEDは、512GB、1TBの2種類販売、ストレージ以外、性能の違いはありませんでした。
本機最大の特徴は、7.4インチのOLEDディスプレイを搭載していることです。OLEDディスプレイは、液晶ディスプレイよりもコントラスト比が高く、より深い黒を表現することができます。また、応答速度が速く、動きの滑らかな映像を表示することができます。
これにより、ゲームのグラフィックがより鮮明に表示され、より没入感のあるゲーム体験をすることができます。
バッテリー駆動時間
Steam Deck OLED版のバッテリー駆動時間は、最大8時間に向上しました。これは、液晶ディスプレイからOLEDディスプレイに変更したことによるものです。
OLEDディスプレイは、液晶ディスプレイよりも消費電力が少ないため、バッテリー駆動時間が長くなります。
Steam Deckの購入方法
Steam Deckを購入するには「KOMODO」というサイトで購入できます。
下のボタンからKOMODO公式サイトに飛んで確認してみてください。
Steam Deckの周辺機器
Steam Deckはその自体が一体型のデバイスであると同時に、様々な周辺機器をサポートしており、ユーザー体験をさらに向上させるための選択肢を提供しています。以下にいくつかの例を示します:
- Steam Deck Dock: このドックは別売りとなっており、Steam Deckをデスクトップモードで使用することを可能にします。HDMI出力を通じて外部ディスプレイに接続し、USBポートを通じて他のデバイス(キーボード、マウス、ゲームコントローラーなど)を接続できます。
- 外部ストレージ: Steam DeckはMicroSDカードスロットを備えており、内蔵ストレージを容易に拡張できます。ゲームの大きさが増え続ける現在、追加のストレージスペースは価値ある投資となります。
- Bluetooth機器: Steam DeckはBluetooth 5.0をサポートしており、ワイヤレスヘッドセットやスピーカー、追加のコントローラーなどを接続することができます。
- USB Type-C機器: Steam DeckはUSB Type-Cポートを搭載しており、充電やデータ転送だけでなく、互換性のある周辺機器の接続もサポートしています。
- キーボードとマウス: Steam Deckはフル機能のPCとしても利用でき、外部キーボードとマウスの接続をサポートしています。これは、特にストラテジーゲームやMOBAなど、キーボードとマウスを必要とするゲームをプレイする際に役立ちます。
これらの周辺機器は、Steam Deckを自分だけのゲーミング環境にカスタマイズするための強力なツールとなります。
Steam Deckの限界と可能性:次世代モバイルゲームの展望
Steam Deckは、それ自体が革新的な存在でありながら、モバイルゲーミングの限界と可能性を浮き彫りにします。
バッテリー寿命は、2~8時間とされていますが、これはプレイするゲームの性能要求により大きく変動します。高性能ゲームをプレイする際には、プレイ時間は最大で2時間くらいになってしまいます。
また、一部の非常に高性能なゲームは、フレームレートや視覚品質を一定程度犠牲にする必要があります。
それでも、Steam Deckが提供する可能性は無限大です。PCレベルのパフォーマンスと豊富なゲームライブラリが手の中にあることで、新たなゲーム体験が広がります。また、LinuxベースのOSによる高いカスタマイズ性は、ユーザーが自身のゲーム環境を自由に設定できるという利点をもたらします。
限界は確かに存在しますが、それらはモバイルゲーミングの新たな道を開くための挑戦とも言えます。Steam Deckは、モバイルゲーミングがどこまで進化できるのか、その一端を示しています。
今後発売されるであろう、Steam Deck 2に期待しましょう。
Steam Deck:まとめ
Steam Deckは、Nintendo Switchと形が似ていて、独自のドックもあるので、パッと見ると同じように思えますよね。
でも、実はこれ、家庭用ゲーム機とは全く違うんです。そのパワーが家庭用ゲーム機と比較されることもありますが、それはちょっと誤解が生じやすいかもしれませんね。
実際、Steam Deckのテレビ出力はボーナスのようなもので、バッテリーの持ちにもいくつか課題があります。ゲームPCとして見ると、ちょっと物足りないかも。AAAゲームがサクサク動くとは言えませんから。
でも、Steam Deckの真の魅力は、自宅で気軽にPCゲームが楽しめるところなんです。
大半の時間は家で過ごすけど、たまに外で使いたい。そんなニーズにぴったりなんですよね。家ではゲームをストリーミングして、外ではインストールしてプレイする。そんな風に使い分けができます。
つまり、ちょっとした時間でレベル上げやお金稼ぎがしたいときにピッタリ。これらのタスクには高画質なグラフィックは不要。外でもPCゲームができるだけで、ゲームの進行方向も変わるんです。
さらに、軽めのゲームやインディーゲーム、2Dゲーム、古めかしい3Dゲームなんかは、バッテリーの持ちが大幅に改善し、快適に遊べます。
Steamをよく使う人なら、これまで積み上げてきたゲームを楽しむチャンスも増えます。多くのSteamゲームを所有している人ほど、この楽しさが倍増すること間違いなし。むしろ、負荷が軽い古いゲームやインディーゲームを味わうためのSteam Deckだと思ってください。
全部が一つのデバイスにまとまっているって、本当にラクチンですよね。片手で運べる一体型で、ボタン一つで起動や中断ができる手軽さが最高。PCゲームを始める、っていう壁がほぼないですから。
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